「うちのベテラン社員がAI日報に難色を示している」「若手は導入に積極的なのに、上の世代が乗り気でない」。日報のAI化を進めようとした時、こうした温度差に戸惑う管理者は少なくありません。
当社が2026年に実施した「日報に関する実態調査」では、AIを日報に活用することへの意識に、世代間で明確な差があることが見えてきました。
この記事では、世代別のAI活用意向と「どこに使いたいか」の違いを分析し、多様な世代が混在する組織でAI日報を導入する際のヒントをお伝えします。
調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 日報に関する実態調査 |
| 調査対象 | 日報を書いている全国のビジネスパーソン |
| 有効回答数 | 100名(本記事で使用するデータはうち日報あり69名の回答) |
| 調査時期 | 2026年5月 |
| 調査主体 | セブンセンスマーケティング株式会社 |
※ 世代別の分析はサンプル数が少ないため(Z世代19名、Y世代24名、氷河期世代18名、バブル世代8名)、傾向の参考としてご覧ください。
全体では88%がAI活用に前向き
まず全体の数字を確認します。「日報の作成や管理にAIを活用することについてどう思いますか?」という質問に対し、「積極的に使いたい」(42%)と「便利なら使いたい」(46%)を合わせると88%がAI活用に前向きという結果でした。
しかし、この88%という数字の内訳を世代別に見ると、大きな差があることがわかります。
世代別に見たAI活用意向

| 世代 | 前向き(積極的+便利なら) | 抵抗あり | n |
|---|---|---|---|
| Z世代(1997-2012) | 95% | 5% | 19名 |
| Y世代(1982-1996) | 92% | 8% | 24名 |
| 氷河期世代(1971-1981) | 89% | 11% | 18名 |
| バブル世代(1965-1970) | 62% | 38% | 8名 |
Z世代(95%)からバブル世代(62%)まで、33ポイントの差があります。特に「積極的に使いたい」という回答はZ世代が68%と突出しており、他の世代と大きく異なります。
Z世代:「積極的に使いたい」が68%と最も高い
Z世代(1997〜2012年生まれ)の特徴は、「積極的に使いたい」が68%と他の世代と比べて突出して高いことです。
Z世代はデジタルネイティブと呼ばれ、スマホやAIツールが当たり前の環境で育っています。ChatGPTやGeminiなどの生成AIを日常的に使っている人も多く、仕事でAIを使うことへの抵抗感がほとんどありません。
「便利なら使いたい」(26%)を合わせると95%が前向きで、Z世代においては「日報にAIを使うかどうか」という議論は、すでに「どう使うか」の段階に移っているとも言えます。
「仕事でAIを使うのは当たり前」という感覚が、Z世代にとっての出発点です。日報のAI化を提案する際も、メリットを説明するよりも「どのツールを使うか」「どう運用するか」という実務的な話から始める方がスムーズに進む傾向があります。
Z世代の社員に日報の書き方を指導する場合は「新入社員の日報の書き方|上司に評価される例文とテンプレート付き」も参考にしてください。
バブル世代:抵抗感が38%と突出

バブル世代(1965〜1970年生まれ)は、「少し抵抗がある」(25%)と「使いたくない」(12%)を合わせると抵抗感が38%と他の世代より際立って高くなっています。
この背景には、いくつかの要因が考えられます。業務経験が豊富なため「自分で考えることに価値がある」という意識が強い世代です。また、「AIに書かせた日報は本人の言葉ではない」という感覚を持つ人もいます。
ただし、裏を返せばバブル世代でも62%はAI活用に前向きです。「全員が反対している」わけでは決してありません。抵抗感がある人への配慮と、前向きな人が使いやすい仕組みを同時に整えることが重要です。
同じバブル世代でも、IT活用への意識は個人差があります。一概に「バブル世代は反対する」と決めつけず、個別に丁寧に説明することが大切です。経験豊富なベテランが感じる「自分で考えることの価値」を否定せず、「記録の部分だけ楽になる」と伝えることで、多くの場合は受け入れてもらえます。
「何に使いたいか」も世代で違う
AI活用意向だけでなく、「日報のどの部分にAIを使いたいか」も世代によって異なる傾向が見られました。

| AIを使いたい部分 | Z世代 | Y世代 |
|---|---|---|
| 振り返り・気づきの補助 | 50% | 54% |
| 業務内容の記録・まとめ | 58% | 34% |
| 上司のFBコメント生成 | 17% | 14% |
| どの部分でも使いたくない | 4% | 3% |
Z世代:記録の自動化(58%)>振り返り補助(50%)
Z世代は「業務内容の記録・まとめ」が58%と最も高く、「振り返り・気づきの補助」(50%)を上回っています。「今日何をしたかを記録する作業をAIに任せたい」という効率化への意識が強い傾向があります。
時間効率を重視するZ世代らしい結果とも言えます。記録という「こなす作業」をAIに任せることで、自分の時間を別のことに使いたいという感覚です。
Y世代:振り返り補助(54%)>記録の自動化(34%)
Y世代は「振り返り・気づきの補助」が54%でトップ、「業務内容の記録・まとめ」(34%)を大きく上回っています。「記録よりも、考えるところを助けてほしい」という意識が読み取れます。
Y世代は社会人経験が積み重なった世代でもあります。「日報に何を書くか」よりも「より質の高い振り返りをしたい」という要求水準の高さが背景にあるかもしれません。
氷河期世代(89%前向き)は、振り返り(46%)と記録(36%)の両方にバランスよく関心を持っています。デジタル化への適応力がありながら、仕事の質への意識も高い世代と言えます。
管理者が知っておくべきこと:世代差は「配慮」で埋められる
この調査結果から、多様な世代が混在するチームにAI日報を導入する際には、世代ごとの意識の違いを踏まえた説明が有効だとわかります。
Z世代・Y世代には「効率化」で訴求する
Z世代には「入力ゼロで記録が自動化される」、Y世代には「記録に時間を取られず振り返りに集中できる」という切り口が刺さります。どちらも前向きなので、具体的なメリットを伝えれば自然に受け入れられます。
氷河期世代・バブル世代には「補助」として説明する
抵抗感が比較的高い世代には「AIがすべて書くのではなく、所感は自分で書く」という点を明示することが重要です。「考えることは自分がやる。記録の部分だけ楽になる」という説明で、抵抗感を大幅に減らせます。
また「監視ツールではない」という点も明確にする必要があります。PCの操作ログが記録されることへの不安は、「業務実態を正確に把握して自分を守るためのもの」と説明することで、安心につながります。
日報が「監視ツール」に見えてしまう問題については「テレワークの部下が見えない?日報で実現するリモートマネジメント」でも解説しています。
全世代共通:「所感は自分で書く」を明示する
世代を問わず、「AIが全部書いてしまうのでは」という不安は共通しています。「事実の記録はAIが担い、気づきや所感は自分が書く」という分担を最初に明示することで、この不安を解消できます。
導入時のオリエンテーションで「AIが書く部分」と「人間が書く部分」を図示して説明すると、特に上の世代への理解が得やすくなります。百聞は一見にしかず、実際にデモを見せることも効果的です。
AIと人間の最適な分担については「日報をAIに書かせるのはOK?調査でわかった本音」で詳しく解説しています。
日報AIポチが全世代に使える理由
日報AIポチは、世代を問わず全員が使いやすい設計になっています。
Z世代が求める「記録の自動化」については、PCの操作ログからAIが業務内容を自動作成するため、入力作業がゼロになります。
Y世代や氷河期世代が求める「振り返りの補助」については、事実の記録がAIによって整理されているため、社員は所感・気づき・課題を考えることだけに集中できます。
バブル世代への配慮については、本人コメント欄はAIが書かない設計になっています。「所感は自分の言葉で書く」という部分が明確に分離されているため、「AIに考えさせられる」という抵抗感が生まれにくい構造です。
さらに、閲覧権限の設定が自由にできるため、「誰に見られるかわからない」という不安も解消できます。承認経路を明示することで、どの世代の社員にとっても安心して本音を書ける環境が整います。
特許技術(第7572760号)を取得しており、CPU使用率1%以下と業務への影響はほぼありません。まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
当社の調査では、日報のAI活用に対する意識に世代間で明確な差があることが確認されました。Z世代の95%が前向きな一方、バブル世代では抵抗感を持つ人が38%にのぼります。
また「何に使いたいか」もZ世代は記録の自動化(58%)、Y世代は振り返り補助(54%)と異なる傾向が見られます。
重要なのは、バブル世代でも62%はAI活用に前向きだということです。抵抗感がある世代に「時代に合わせるべき」とプレッシャーをかけるのではなく、「所感は自分で書く」「監視ではなく記録の補助」という説明で、全世代が安心して使える仕組みを整えることが、AI日報の成功につながります。