日報について「面倒だ」という声はよく聞きます。しかし具体的に何が面倒なのかは、あまり語られていません。
そこで日報を書いている223名に、抱えている不満を挙げてもらいました。結果は、多くの人が想像するものとは違いました。
調査概要
| 調査対象 | 全国の会社員300名(うち日報を書いている226名) |
| 不満に関する設問 | 回答者223名/複数回答 |
| 調査方法 | インターネットリサーチ |
| 実施 | 日報AIポチ運営(当社調べ) |
日報を書く人の88%が「面倒」と感じている
まず前提として、日報の作成を面倒だと感じるかを聞きました。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 大変面倒だと思う | 27.4% |
| 面倒だと思う | 34.1% |
| 少し面倒だと思う | 26.6% |
| あまり面倒だと感じない | 10.6% |
| 全く面倒だと感じない | 1.3% |
程度の差はあれ、88.0%が面倒だと回答しました。面倒だと感じていない人は11.9%にとどまります。
では、その「面倒」の中身は何なのでしょうか。
日報の不満ランキング【全11項目】
日報についての不満を挙げてもらった結果です(複数回答・n=223)。
| 順位 | 不満の内容 | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | 毎日書くネタがない、何を書いていいか分からない | 50.7% |
| 2 | 1日の終わりに「今日何をしたか」を思い出すのに時間がかかる | 43.5% |
| 3 | どの程度細かく書くべきか(粒度)の基準が曖昧で迷う | 35.4% |
| 4 | 日報を作成する時間が長い | 21.1% |
| 5 | 毎日の「反省」や「明日の意気込み」を義務づけられるのが精神的に疲れる | 17.0% |
| 6 | 日報を書く目的が分からない | 14.4% |
| 7 | 誤字脱字や文章表現へのダメ出しが多い | 9.0% |
| 8 | 改善案を書いてもフィードバックや支援がない | 8.1% |
| 9 | 上司受けする「見栄えのいい文章」を意識するのに時間がかかる | 7.2% |
| 10 | システムやツールの入力画面が使いづらい | 6.3% |
| 11 | チャット等での報告と重複し、二度手間になる | 5.4% |
注目すべきは、上位3つがいずれも「文章を書き始める前」の悩みだったことです。順に見ていきます。
1位:書くネタがない(50.7%)
半数を超える人が「何を書いていいか分からない」と答えました。日報の不満として最も多い声です。
これは業務をしていないという意味ではありません。「報告に値することが起きなかった日」をどう埋めるかで困っている状態です。
定型業務が続いた日、先方の回答待ちで進まなかった日、トラブルもなく淡々と処理した日。こうした日ほど手が止まります。そして書くことがないまま、無理に何かをひねり出す時間が発生します。
この背景には、日報に「成果」や「学び」を求めすぎる運用があります。毎日新しい気づきが生まれる仕事のほうが稀です。
書くことが見つからないときの具体的な視点は、もう日報のネタ切れだよ!書くことが見つからないを解消する12の視点でまとめています。
2位:今日何をしたか思い出せない(43.5%)
4割以上が、記憶をたどる作業に苦労しています。
1日の業務は細切れです。資料を作り、会議に出て、問い合わせに答え、また別の資料に戻る。これを夕方になってから順番に思い出すのは、想像以上に負荷の高い作業です。
しかも思い出せるのは印象の強い出来事だけで、細かい対応は記憶から抜け落ちます。結果として、実際にやった業務の一部しか日報に残りません。
この不満が厄介なのは、本人の努力では減らせない点です。文章力を上げても、テンプレートを用意しても、記憶の限界は変わりません。
3位:どこまで細かく書けばいいか分からない(35.4%)
粒度の基準が曖昧だという声が3人に1人です。
「A社対応」で足りるのか、「A社への提案資料を15ページ作成し、B部長にレビュー依頼」まで書くべきか。基準が示されないまま、毎日その判断を各自が行っています。
細かく書けば時間がかかり、粗く書けば「内容が薄い」と指摘される。正解が分からないまま毎日迷うこと自体が、負担になっています。
これは書き手ではなく、運用側が基準を示していないことに原因があります。日報のルールを決める立場の方は、記載例を1つ配るだけで解消できる不満です。
4位:作成する時間が長い(21.1%)
5人に1人が、作成にかかる時間の長さを不満として挙げました。
毎日のことなので、積み上がると相当な量になります。日報は直接の成果につながる作業でないため、本来の業務から差し引かれているという感覚になりやすいのも特徴です。
なおこの項目は4位で、上位3つとは14ポイント以上の差がありました。時間の長さも確かな負担ですが、その手前にもっと多くの人がつまずいているということになります。
5位:毎日の「反省」を義務づけられるのが疲れる(17.0%)
5位と6位には、作業量とは別の不満が並びました。
| 不満 | 割合 |
|---|---|
| 毎日の「反省」や「明日の意気込み」を義務づけられるのが精神的に疲れる | 17.0% |
| 日報を書く目的が分からない | 14.4% |
約6人に1人が、毎日反省を書かされることに疲れていると答えました。日報のフォーマットに「反省点」「明日の目標」を必ず設けている会社は多いはずです。
毎日反省すべきことが起きるわけではありません。それでも欄がある以上、埋めなければならない。結果として、形だけの反省文が量産されます。
さらに9位の「上司受けする見栄えのいい文章を意識するのに時間がかかる」(7.2%)と合わせると、本音ではなく建前を書くコストが発生していることが見えます。
日報の媒体は、いまも3人に1人が紙
あわせて、日報をどの媒体で提出しているかも聞きました(複数回答)。
| 媒体 | 割合 |
|---|---|
| エクセル・ワード・パワーポイント | 46.9% |
| アプリ・Webサービス | 35.8% |
| 紙 | 33.6% |
| チャット | 21.7% |
| その他 | 3.5% |
専用アプリの利用は3分の1程度にとどまり、いまなお33.6%が紙で日報を提出しています。Officeソフトを含めると、8割近くが手作業の運用です。
ただし今回の結果を見る限り、媒体を変えるだけでは上位の不満は解消しません。紙をアプリに置き換えても、「ネタがない」「思い出せない」はそのまま残るためです。
調査から見えた構造:不満は「書く前」に集中している
上位3つの不満を並べ直すと、共通点がはっきりします。
| 順位 | 不満 | 発生するタイミング |
|---|---|---|
| 1 | 書くネタがない | 書き始める前 |
| 2 | 今日何をしたか思い出せない | 書き始める前 |
| 3 | 粒度の基準が分からない | 書き始める前 |
| 4 | 作成する時間が長い | 書いている最中 |
上位3つはいずれも、キーボードを打ち始める前に発生しています。思い出し、探し、迷う。この段階でつまずいているのに、多くの対策は「書き方」や「テンプレート」に向けられてきました。
テンプレートは、書く内容が決まっている人には有効です。しかし「何を書くか」が決まっていない人には、埋めるべき空欄が増えるだけになります。
フォーマットを整えても日報の不満が減らないとすれば、対策の対象がずれている可能性があります。
「思い出す」「探す」をなくすという解決策
1位と2位の不満には、共通する前提があります。日報を人の記憶から起こしているということです。
記憶に頼る限り、この2つは解消しません。文章力の問題でも、やる気の問題でもないからです。
一方で、PC業務が中心の職場であれば、その日の行動記録はすでに存在しています。どのファイルをいつ編集し、どのアプリを何分使ったか。こうした操作ログは、本人が何もしなくても残っているためです。
日報AIポチは、このログをAIが読み解いて日報を自動作成する日報ツールです。担当者は思い出す必要も、ネタを探す必要もありません。仕事をしていれば、一日の終わりには日報ができあがっています。
- 1位「ネタがない」/その日の作業がそのまま記録されるため、ゼロから探す必要がない
- 2位「思い出せない」/記憶ではなく実際の操作履歴から生成される
- 3位「粒度が分からない」/記録の粒度が毎日そろうため、迷う場面がなくなる
今回の調査で上位を占めた3つの不満は、いずれも「書く前」の負担でした。そこを構造からなくすことが、日報を続けられるようにする最短の方法だと考えています。
日報の運用を見直す立場の方へ
ツールの導入とは別に、今日から手を打てることもあります。
- 記載例を1つ配る/3位の「粒度が分からない」(35.4%)は、良い例を1つ示すだけで大きく減ります
- 「反省」欄を必須から任意に変える/5位(17.0%)の精神的な負担に直接効きます
- 目的を言語化して伝える/6位「目的が分からない」(14.4%)への対応。何のために集め、どう使っているかを共有してください
- チャット報告との重複を整理する/11位(5.4%)。同じ内容を2か所に書かせていないか確認を
順位が下位の不満ほど、運用の工夫で解消できる余地が大きいのが特徴です。
まとめ
日報を書いている223名に不満を聞いたところ、上位は次の3つでした。
- 毎日書くネタがない、何を書いていいか分からない(50.7%)
- 今日何をしたかを思い出すのに時間がかかる(43.5%)
- どの粒度で書くべきか基準が曖昧で迷う(35.4%)
いずれも文章を書き始める前に発生している負担です。日報の対策としてテンプレートや書き方の指導が行われがちですが、この結果を見る限り、そこは主要な課題ではありませんでした。
日報が定着しない、内容が薄いという悩みがあるなら、「書き方」ではなく「書く前」に目を向けると、打ち手が変わるかもしれません。